昨日は、39度の高熱にうなされながらも「今止まったら2週間後の現場が止まる」と、布団の中から必死に指揮を執るリーダーの覚悟についてお話ししました。

熱が引いたあとに待っていたのは、病み上がりの体に鞭打つような、さらにヘビーな現実でした。自分たちの施工ミスではない、けれど自分たちの評価を左右する「材料の品質問題」。しかも、3件連続。

「なんで俺がここまで尻拭いをしなきゃいけないんだ」 そんな怒りが湧き上がる状況で、いかにして相手を動かし、かつ関係性を壊さずに解決へと導くか。今日は、早朝3時半のAIとのシミュレーションから始まった、「戦略的コミュニケーション」と「誇りを持って働くための心の整え方」についてお届けします。

「気持ちいい仕事がしたい」——深夜3時半、AIと繰り広げた“模擬戦”


まだ外が暗い午前3時半。私はPCの前で、AIアシスタントを相手に熱烈な「壁打ち」をしていました。 議題は、大手合材メーカーの工場長との交渉についてです。

「再生材が硬すぎる」「この品質では、どんなに腕の良い職人が叩いてもクレームになる」 現場で起きた事実を整理し、向こうが返してきそうな言い訳を一つずつ潰していく。「相手の逃げ道を先に塞いでおく」。これが、高熱を出しながらも昨日一日守り抜いた「未来の自分」への責任の取り方でした。

日中、私は工場長を伴って3つの現場を回りました。 荒れた路面、仕上がりの悪さ。事実を突きつけながらも、私の心の中にあったのは、かつて相棒に漏らしたこんな言葉です。

「感情的にぶち切れたら、そこで関係が終わってしまう。だから、言い方を変えないといけない。」

本当は叫び出したいほどのストレスです。でも、プロとしての私の目的は、怒鳴ることではなく「材料の質を改善させること」一点にあります。相手を論破するのではなく、「一緒に質の高い仕事をするパートナーに戻る」ための、あえて優しい、けれど逃げ場のない交渉。

そんなピリピリとした交渉の合間に、私はもう一つのプロジェクトである「キッチンカー事業」の食材を発注しました。 ホットドッグ、ポテト、そして和菓子のセットメニュー。 「これをこの価格で出せば、お客さんはきっと喜んでくれる」。 トラブル対応という「負の清算」をしているからこそ、自分で一から価値を積み上げる「正の創造」が、乾いた心に驚くほど染み渡りました。

「気持ちいい仕事がしたいな」 ポツリとこぼれたこの独り言には、単なる作業の完遂ではなく、関わる人全員が納得できる「質の追求」への、私の本質的な願いが込められていました。

「正論」を武器ではなく「解決の鍵」にするための3つの知恵


相手に非がある状況で、物事をスムーズに進めるためのプロの思考法です。

「AIとの壁打ち」で感情と論理を分離する 怒りが頂点にあるときほど、いきなり相手にぶつけてはいけません。AIや紙に、自分の言いたいことと、相手の反論を書き出し、「徹底的なシミュレーション」をしましょう。客観的な視点を持つことで、現場では「怒っている人」ではなく「解決策を提示するプロ」として振る舞えます。

「関係性の継続」をゴールに置いた、戦略的優しさ 相手を叩き潰しても、次の現場で使う材料はまたそこから買うしかありません。不満を伝えるときは、「あなたのことが嫌いだ」というメッセージではなく、「私はあなたと気持ちいい仕事をしたいから、ここを改善してほしい」という、未来志向の「お願い」に変換しましょう。

「負の対応」の日は、「正の妄想」をセットにする トラブル対応(クレーム、補修、交渉)は、驚くほど精神を削ります。そんな日は、数分でもいいので、自分がワクワクする「新しい企画」や「創造的なタスク」を無理やりにでも差し込みましょう。キッチンカーのメニューを考えるような「ゼロからプラスを作る時間」が、心の回復を劇的に早めます。

「セットで1000円」のワクワクを、明日の力に。


一日の終わり、私はキッチンカーの価格設定を練り上げました。 ホットドッグとポテトとコーヒー、セットで1000円。 現場での厳しい交渉を終え、ようやく手に入れた「自分主導の自由な時間」。

「パパ、ゲームしよう!」 子供たちの声に引き戻され、ボードゲームで真剣勝負をする。そこで私は娘に「工夫の大切さ」を語りました。これは、私がAIと壁打ちをしながら学んでいることと同じです。

明日は、カッター工事業者の手配や、具体的な補修方法の検討など、まだまだ「気持ちいい仕事」にするための微調整が続きます。

皆さんの明日が、誰かを責めることよりも、より良いものを作るための「工夫」にエネルギーを使える一日になりますように。

それでは、また明日!