「自分がいないと回らない」を卒業する。仕事を任せ、人を動かすための「リスクとご褒美」の黄金比。
あなたの「仕事」は、誰のためにありますか?
昨日は、本番で失敗したとき、いかに「最低限の自分」を底上げしてリカバリーするか、というお話をしました。自分自身のパフォーマンスを管理できるようになった次にやってくる悩み……それは、「自分がいなくても回る仕組みをどう作るか」ではないでしょうか。
「自分がやったほうが早い」「人に任せるのが不安」 そんな思いで抱え込み、気づけば24時間フル稼働。今日は、そんなマルチタスクな日々の中で見つけた、「経営者的な視点で自分を自由にする方法」と、「人のやる気を引き出す不純な動機の肯定」についてお話しします。
複数の「わらじ」を履き替える、カオスな日常の中で
今日も私のスケジュール帳は、パズルのように埋まっていました。 複数の建設現場の段取りを組み、急な打ち合わせのために隣の市まで車を走らせ、合間にキッチンカーの新メニュー(男性客を唸らせるガッツリ系うどんや、揚げたてのドーナツ!)の戦略を練る。
そんな中、所属している楽団の運営を巡って、私の「正義感」が少しだけ顔を出しました。 特定のメンバーだけがルールを飛び越えて特権を享受するような「なあなあ」な体制。私は思わず、「ただ乗りは許さない」と強い言葉を投げかけました。なぜなら、組織というものは、個人の善意に甘えるのではなく、明確なルールと責任(リスク)の上で成り立つべきだと考えているからです。
その一方で、家庭に戻れば、長女が大きな決断を下していました。 指導してくれる先生が不在の中、一人でピアノの発表会のステージに立つというのです。不安でいっぱいなはずの彼女を動かしたのは、驚くほどシンプルで、かつ力強い一言でした。
「やる。だって、ご褒美があると思うから!」
明日から使える「自走する組織と自分」の作り方
今日の一連の出来事から、私は「人を動かし、自分を自由にする」ための3つの知恵を再発見しました。
- 「時間」を売るか、「リスク」を売るか
多くの人が「忙しさ」から抜け出せないのは、対価を「自分の時間」に求めているからです。 サラリーマンが時間を売るのに対し、経営者はリスクを負うことで対価を得ます。組織を動かすときは、相手に「時間」を要求するのではなく、「この範囲の責任(リスク)を負えば、これだけの報酬(歩合)がある」というリスクとリターンの設計図を見せることが重要です。 - 仕事を譲ることは、自分の役割を「高度化」させること
「仕事を下に譲ると、自分の居場所がなくなる」というのは誤解です。 ルーチンワークを誰かに委ねることで、あなたにしかできない「より高度な決断」や「新しい構想」に充てる時間が生まれます。仕事を譲るたびに、あなたはより価値の高い存在へとアップデートされていくのです。 - 「不純な動機」を最高に肯定する
娘が「ご褒美」のために勇気を出したように、高尚な理想よりも、目の前の「ご褒美」や「メリット」の方が人を動かす強いエンジンになります。自分を動かすときも、人を動かすときも、綺麗な言葉で飾るより「これをやり遂げたら、あのアイスを食べよう」「売上の〇%を還元しよう」という、具体的で分かりやすいインセンティブをセットにしてみましょう。
大人の宿題、子供の仕事
次女が私のお風呂上がりの姿を見て、真面目な顔で言いました。 「パパの仕事は、私を拭くことなんでしょ?」 彼女の世界では、愛情を持って世話を焼くことが、パパの立派なプロフェッショナルな仕事に見えているようです。
長女からは「なんで大人には、もっともっともっと宿題がないの?」と聞かれ、「めちゃくちゃあるよ」と思わず即答してしまいました。 大人の宿題は、計算ドリルではなく、「どうすればみんなが幸せに、自走できる仕組みを作れるか」という、答えのない問いを解き続けることなのかもしれません。
さて、明日は急遽決まった某所での打ち合わせ。 この「宿題」の答えを、また現場で探しに行ってきます。
皆さんも、自分への「ご褒美」を忘れずに、素敵な一日を!
