【リーダーの決断】「やるか、休むか」迷った時の判断基準。トラブル続きの現場で学んだ「後悔しないリスク管理」の極意
昨日は、スタッフの急な不幸や現場のトラブルといった「予測不能な現実」に、いかにしなやかに対応するかをお話ししました。
しかし、嵐が去った後にやってくるのは、もっと地味で、もっと根深い問題です。 「昨日の舗装がひび割れている」「明日の天気は雨かもしれない」 こうした、自分の力ではどうにもならない変数(材料の品質や天気)を前にしたとき、私たちはどう判断を下すべきでしょうか。
今日は、深刻な工事トラブルと、明日への不安が交差した火曜日の記録から、「プロとしての毅然とした交渉術」と「迷いを断ち切る合理的な思考法」を紐解いていきます。
「品質のひび割れ」と、娘に教わった「練習」の重み。
今朝の始まりは、4歳の娘とのボードゲームでした。 本気で挑んでも(ハンデはあれど)なかなか勝てない私。娘から「もっとよく練習すれば?」と、核心を突くアドバイスをもらい、苦笑いしながら一日がスタートしました。
しかし、現場に向かうと笑ってはいられない現実が待っていました。 施工したばかりの舗装面に、無数のひび割れ。原因を突き詰めると、材料プラント側で「軟化剤」が不足していたという、自分たちの努力だけでは防ぎようのない品質問題でした。
「なぜ、当たり前の品質が担保されないのか」
そのイライラと戦いながら、私は仲間と補修案を練り、検査に向けて「どう説明するか」を徹底的に議論しました。一方で、採算の合わない古い案件の集金交渉も重なります。「これ以上は受けない」と毅然と線を引く。自分の技術と時間を安売りしないことは、プロとしての誇りを守るための「戦い」でもあります。
そんなピリピリとした一日を終え、夜には「明日のキッチンカーを出すか、雨で中止にするか」という決断を迫られました。 多くの人が「雨っぽいから休もうかな」と安全策を取る中、私の心は別の方向を向いていました。
「今中止を決めて得することって、明日の朝寝坊ができるだけやろ?」
コストは「早起きの労力」だけ。リターンは「晴れた時の売上」。 そう考えると、迷いは一瞬で消えました。
迷いを断ち切り、人を動かすための「3つの知的戦略」
トラブルや不確定要素に直面したとき、明日から使える「考え方のコツ」です。
「後悔のコスト」を計算する(期待値の判断) 迷ったときは「もし外れた場合、何を失うか」を書き出しましょう。今回、私がキッチンカーの出店を迷った際、失うのは「睡眠時間」だけでした。「失うものが自分の我慢だけで済むなら、可能性に賭ける」。この基準を持つだけで、決断のスピードは劇的に上がります。
部下への指示は「疑問形」でパスを出す 「〇〇しなさい」ではなく、「〇〇してくれない?」と聞く。これは単なる優しさではなく、相手に「自分で選んだ」という主体性を持たせる高度なマネジメント術です。自分で決めたという意識が、現場でのトラブルへの責任感に繋がります。
不当な要求には「毅然とした撤退」を プロの仕事に対して正当な対価を支払わない相手には、「今回はやりますが、次はもう受けません」とはっきり伝える勇気を持ってください。「良い仕事をするための最大の準備は、悪い仕事を断ること」です。
「エモい」で片付けない、言葉の厚み。
夕食の席で、私は家族に「『すごい』と『エモい』ばかり使うと、思考が停止してバカになる」という話をしました。
ひび割れた舗装の原因を「不運」で片付けず、論理的に分析すること。 明日の天気を「運任せ」にせず、コストとリターンのバランスで決めること。 自分の感情を安易な流行語に逃がさず、きちんと言葉にすること。
こうした「思考を投げ出さない積み重ね」こそが、多忙な毎日の中でも自分を失わずにいられる唯一の方法なのかもしれません。
明日は早朝6時半に、空の色を見て最終決断を下します。 雨なら雨で、次の戦略を。晴れなら、最高のホットドッグを。
皆さんの明日が、自分の下した決断に胸を張れる、晴れやかな一日になりますように。
それでは、また明日!
