僕は今まで色々なマウスピースを試してきた。大きいものでは4G、小さいものでは7Cこの間を細かく刻んで試してきた。そこで分かったことは自分の成長・変化によって最適解は変わっていくということだ。
当然僕は素人である。だが高校生からトロンボーンを始めてブランクというブランクもなく25年間トロンボーンを吹き続けているという自負もある。社会人になってからは毎日ふくことはできなくなってしまったが、学生の時はそれなりに練習もしたものである。
高校生の時は何も考えずに与えられた6.1/2を使っていた。ザ、オーソドックス!!っていうマウスピースである。今から振り返るといい環境で最初を迎えられたなと思う。
コロナ前は時折、中学生を教えにいったりもしていた。そこで出会った中学生の話をします。
田舎なもんでトロンボーンパートはギリギリの3人。3年生が1st。2年生がセカンド、1年生がサード(バストロをもっている)。大人の感覚では中学1年生でバストロなんか無茶ぶりもいいところだろ!って思ってしまうが、それがその中学校では当たり前のことなのだ。でも全員が学校の備品を使っているので仕方がないっちゃ仕方がない。それが学校の伝統なのだから。
いざ子供達と一緒に音を出してみる。基本はやっぱりロングトーン。ローBbからチューニングのBbまで上がっておりてみる。なんか変な音色だなと思うがまぁ中学生ならこんなものかとも思う。続いてコンクール課題曲の練習に入る。最初のファンファーレからAまで。
ん?ん?明らかにおかしい、それも3年生がおかしい。ミドルBbより上の音が明らかに出しづらそうで伸びがないとうか、無理して出してますって感じの音だ。これがさっきまでの違和感だったんだ。
とりあえず目視でいろいろ確認。
楽器は世界のヤマハ製、間違いないスライドもチューニング管もスムーズに駆動しているし問題なさそう。
次はマウスピース。覗き込んでみる。1・1/2 !?!?!?!?!?!?!?!?
そんな大人のバストロ奏者が使うようなマウスピースで一番なんか吹いてるの!?
2年生のも見てみる。これまた同じ一半である。まじかよ!なんでだよ! バストロの1年生2G。ちょっと大きくなってるけど!確かにバストロだけど!でかいだろ!
心の中でいろいろツッコミを入れながら中学生に尋ねてみる。
俺「どうしてこのマウスピースを使ってるの?」
中学生「学校にこれしかなかったから」
( ゚Д゚)ポカン
そうか学校にこれしかなかったのなら仕方がない。(なんでバストロのマッピばっかいっぱいあるんだよ!どこにでもあるのは6半だろうが!って心の中で叫ぶ)
そう、これまでこの子達は1半しか知らなかったのである。指導者も管楽器未経験者でマウスピースのサイズまでは知らなかったのである。
その場で僕が常備してる4G 5G 6.1/2 を取り出し子供達に試させる。
どれを使っても明らかに音色が普通になった。とても伸びがある音とは言えないが中学生として違和感がない音にはなっている。
指導が終わり最後に「マウスピース置いて行ってあげるから使っていなさい。自分が気に入ったサイズを学校か親に買ってもらったら返してね」とマウスピースを置いてかえりました。
後日行きつけの楽器屋さんからマウスピースが返ってきました。みんな5Gを買ったそうです。
子供にしては5Gよりは6半かなと思いながらもずっと1半吹いてたら5Gでも小さく感じるかなとも思いました。
僕は親も楽器をやっていたので最初から正しい知識を授けてもらいながら成長することができました。正しい楽器を使わせてもらい正しいマウスピースを使わせてもらい今回は書いていませんが正しい音を聞いて成長できました。(これ重要 これも後日)