【チームの温度差に負けない】「やる気」を動かそうとして疲れていませんか? 組織の停滞を「仕組み」で突破するリーダーの知恵
昨日は、25年という長い月日を共にした組織からの「卒業」という、人生の大きな節目についてお話ししました。一つの役割を終えることで生まれた心の余白には、今、新しい風が吹き込んでいます。
しかし、リーダーという生き物は、一つの山を越えてもすぐに次の「未踏の峰」を見つけてしまうようです。
「自分はこんなに情熱を持っているのに、なぜ周囲は動いてくれないのか?」
「技術以前に、そもそも『やる気』の温度差をどう埋めればいい?」
今日は、指揮者不在の楽団をリードした一夜と、深夜のタコ焼きパーティーを通して、組織の「温度差」に振り回されずに最高の結果を出すための、少しクールで温かい知恵を共有します。
「情熱の押し売り」をやめたとき、音は変わり始めた
今夜、私は所属する楽団の練習場で、不在の指揮者に代わってタクトを振っていました。
演奏会の本番が近づく中、メンバーの仕上がりにはバラツキがあります。「もっと練習してきてほしい」「もっと熱量を持ってほしい」。そんなもどかしさが、言葉の端々にこぼれそうになります。
私はふと、自分の仕事のスタイルを思い出しました。
「仕事なら、10人かかるところを6人でやる。その代わり、6人全員が『できる奴』を揃えるんだ」
効率とプロ意識を極める仕事の現場。けれど、ここは趣味の楽団です。全員が同じ熱量であるはずがありません。
「やる気がない人を動かすのは、自分は下手くそなんだ」
そんな自覚が頭をよぎったとき、私は「感情」に訴えるのをやめ、具体的な「音」に集中することにしました。
「僕の好みは、もう少しガツンと来てほしい。もし『うるさい』と誰かに言われたら、その時にやめてください」
自分の好みを提示しつつ、判断の余地を相手に残す。すると、それまでどこか遠慮がちだった音が、少しずつ生命力を宿し始めたのです。
夜遅く帰宅すると、そこには現実の「カオス」が待っていました。
トイレでのちょっとしたハプニング(ティッシュ事件!)に家族で大笑いし、深夜に焼いたタコ焼きを娘たちと囲む。
「舞台に立つのは恥ずかしくないけど、ドキドキはするんだ」
ピアノの発表会を控えた長女の言葉に、私はリーダーとしての鎧を脱ぎ捨てました。完璧な運営も、高度な技術も、すべてはこの「ドキドキ」と「楽しさ」を守るためにある。深夜のソースの香りが、パンパンに張っていた私の心を優しく解いてくれました。
「温度差」をエネルギーに変えるための3つの処方箋
チームや家族の中で、自分一人だけが空回りしていると感じたときに試してほしいコツです。
「やる気」ではなく「道筋」をデザインする
相手のモチベーションを変えるのは至難の業です。それよりも「どうすれば上手くいくか」という具体的なプロセス(PDCA)をこちらで作り、相手をその流れに乗せることに集中しましょう。「やる気が出るのを待つ」より「やればできる仕組み」を作る方が、お互いにストレスがありません。
「やりすぎ」を許可して、限界を突破させる
リーダーが「ほどほどに」と言うと、メンバーはさらにその下を目指してしまいます。あえて「うるさいと言われるまでやってみて」と、上限を外す許可を与えてみてください。失敗を恐れずに踏み込める環境が、結果的にメンバーの「自発的な熱量」を引き出します。
「笑える失敗」を家庭に持ち込む
外で完璧なリーダーを演じている人ほど、家では「抜けたパパ・ママ」でいてください。トイレでの失敗や、深夜のタコ焼き。そんな「不真面目な幸せ」を共有することで、仕事や活動で擦り切れた精神的エネルギーが急速に回復します。
明日は、3月の「計画」と「実行」の朝
「楽しい合奏でした、ありがとう」
練習後に交わしたその言葉が、明日へのガソリンです。
さて、3月はいよいよ本番に向けた追い込みの時期。指揮者が不在の1ヶ月間、私たちは「足踏み」ではなく「確実な一歩」を踏み出すための仕組みを作っていかなければなりません。
皆さんの明日が、誰かのやる気に一喜一憂せず、自分自身の「ワクワク」を最高の形に整えられる一日になりますように。
それでは、また明日!
