【現場用マニュアル】トロ箱で作る「完全透明」かき氷用ブロック氷の作り方
■ 事前準備・必要なもの
- 発泡スチロールのトロ箱(お使いのかき氷機の氷ホルダーより一回り以上大きい内寸のもの)
- 厚手の食品用ポリ袋(45Lサイズなど、箱の内側を覆える大きさ)
- ガムテープ または PPバンド
- 段ボール板 または 厚手の新聞紙(箱の上面を覆うサイズ)
- 割り箸、または小さな木片数本(隙間を作る用)
- アイスピック、ノコギリ(波刃のパン切り包丁でも可)
- ゴムハンマー
■ 製造・切り出し工程(タイムライン)
1.1. トロ箱の補強とセッティング:仕込み 0分。
水圧による外側への広がりと破損を防ぐため、トロ箱の外周をガムテープやPPバンドでぐるぐる巻きにして補強します。
箱の内側に食品用ポリ袋を綺麗に敷き詰めます(これにより水漏れを防ぎ、凍った後の取り出しが劇的にスムーズになります)。
2.2. 水の注入:仕込み 5分。
一度沸騰させてカルキや空気を抜き、完全に冷ました水を、トロ箱の「深さの7割〜8割」まで静かに注ぎます。
※なみなみ入れると、凍って膨張した際に箱が割れる原因になります。
3.3. 冷凍庫への設置と冷気コントロール:仕込み 10分。
蓋(ふた)は絶対に閉めずに、上面を開放した状態で業務用冷凍庫(-23℃)に入れます。
【最重要】上からの急激な凍結を防ぐため、箱の上に割り箸などを渡し、その上に段ボールや新聞紙を被せます。**「横と底はトロ箱で断熱、上面は新聞紙等で冷気を緩やかに遮断」**することで、上から下へじわじわと一方通行で凍らせます。
4.4. 凍結(放置):24〜36時間(環境による)。
そのまま動かさずに放置します。
※完全に凍りきらせると、底の方に集まった不純物や空気で下部が真っ白に濁ってしまいます。**「全体の約7割〜8割が凍り、底にまだ水が残っている状態」**で取り出すのが成功の最大のコツです。
5.5. 取り出しと不純物の排水:回収作業。
冷凍庫からトロ箱を取り出し、ひっくり返して中身を抜きます。袋を敷いているため、スルッと抜けます。
ひっくり返した際に、底の凍っていない水(不純物が集まった水)が流れ出ます。氷の底面に薄く白い氷の膜ができている場合は、アイスピック等で軽く叩いて削ぎ落とせば、**「完全透明なクリスタル氷の板」**が完成します。
6.6. かき氷機サイズへの切り出し:ストック作成。
透明な氷の板を、お使いのかき氷機のホルダーに収まるサイズにカットします。
【カットのコツ】
切りたいラインにノコギリ(またはパン切り包丁)で1cmほどの深さの溝(ガイド線)を掘ります。その溝に包丁の刃を当て、上からゴムハンマーでコンコンと均等に叩くと、ガラスのように狙ったラインでパキッと綺麗に割れます。
カットしたブロック氷は、ポリ袋などに入れて冷凍庫で保管(ストック)してください。
■ 提供時のハンドリング(削り工程)
どんなに綺麗な透明氷ができても、冷凍庫から出してすぐ削るとガリガリの氷になってしまいます。ここからの「温度管理」がフワフワ食感の命です。
- ステップ①:氷を緩める(最重要)冷凍庫から出したブロック氷を常温に置きます。5〜15分ほど経つと、表面の白い霜が消え、全体がツヤツヤと透明に濡れて、角が少し丸みを帯びてきます。触って「少しぬるい(滑る)」と感じるくらい、氷の温度が0℃近くまで上がった状態がベストな削り時です。
- ステップ②:刃の調整かき氷機の刃を一度完全に引っ込めた状態から、セットした氷に触れるか触れないかの位置まで少しずつ刃を出していきます。
- ステップ③:削り出し薄く、向こう側が透けるような「帯状の氷」が雪のように削れてくれば大成功です。器を回しながら、空気を含ませるようにふんわりと受け止めてください。
⚠️ 現場での注意点・トラブルシューティング
- 氷がどうしても白く濁る場合: 冷えるスピードが早すぎます。上面に被せる新聞紙の枚数を増やすか、段ボールを2重にして、さらに冷気の直風をガードしてください。
- 側面も白くなる場合: トロ箱の壁が薄く、横からも冷気が入っています。トロ箱を2重に重ねてセットするか、外側にプチプチ(緩衝材)を巻いて側面の断熱を強化してください。
