【やる気の正体】仕事はできるのに「自分は何もない」と感じるあなたへ。燃え尽き症候群を抜けるための「役割」の整理術。
昨日は、組織の中で勝手に計画を変えられてしまうフラストレーションと、それでも揺るがない「家族という居場所」の大切さについてお話ししました。
しかし、外側の問題が片付いても、最後に残るもっとも厄介な敵がいます。それは「自分自身のやる気」。
「周りから見れば順調なのに、なぜか心が踊らない」 「実績は出しているのに、自分には何もできることがない気がする」
そんな、成功の裏側で静かに忍び寄る「空虚感」に、あなたも心当たりはありませんか?今日は、冷徹な経営判断を下しながらも、内側では「やる気のない自分」に戸惑うリーダーの葛藤から、自分を責めずに役割を全うするための「思考の整理術」を共有します。
「有能なCEO」と「悲しい自分」の奇妙な同居
今日の私の始まりは、冷え切った空気の中での重い内省からでした。 頭では分かっているのです。今、自分は一番得意な分野で、一番得意なポジションにいる。
実際に今日、私はいくつもの「正解」を選びました。 コストを値上げしてきた業者に対して、感情的にならず「それなら依頼の優先順位を下げる」と淡々と判断を下し、数週間先の多忙な時期を見越して、必要な人員を確実に確保する。さらには、プラントから3時間もかかる遠方の現場に向けて、品質を落とさないための特別な配合を指示する……。
客観的に見れば、文句なしに「仕事ができる社長」です。 しかし、そんな自分を鏡で見つめる私の心は、どこか冷めていました。
「もし俺にやる気があったら、今ごろめちゃくちゃ楽しいんだろうな。やる気がない社長やから、悲しいのよ」
仕事はこなせる。でも、心が動かない。 そんな葛藤を抱えたまま立ち寄った幼稚園で、よその子から「おじいちゃん!」と声をかけられるという、ユーモラスで、でも少しだけ自分の「現在地」を突きつけられるようなハプニングもありました。
自分はどこへ向かっているのか? そんな問いを抱えながら、夜には子供たちと図書館へ行き、お気に入りの絵本を何度も借りたがる娘の笑顔に触れる。その温かさが、張り詰めた「社長の顔」を少しずつ溶かしてくれたのです。
「何もできない」という錯覚から抜け出す3つの処方箋
仕事で結果を出しているのに「空虚感」を感じたとき、明日から試してほしい考え方のコツです。
「やる気」と「有能さ」を切り離す 私たちは「やる気がない=悪いこと」と考えがちですが、プロフェッショナルとは「やる気がなくても一定以上の成果を出せる人」のことです。今、あなたが「やる気がない」と感じながらも仕事を回せているのは、それだけ高いスキルが自動化されている証拠。自分を「悲しい」と責めるのではなく、「やる気に左右されずに動けている自分」をまず認めてあげましょう。
「管理職の空虚感」の正体を理解する プレイヤーは「物を作る」という目に見える成果がありますが、管理職の仕事は「判断」と「調整」です。目に見える手応えが薄いため、「自分は何もしていないのではないか」という錯覚(インポスター症候群)に陥りやすいのです。今日、あなたが下した「優先順位の変更」や「人員確保」は、他の誰にもできない立派な「価値の創造」であったことを再確認してください。
「責任の所在」を明確にし、部下にケツを拭かせる 何でも自分で抱え込むと、脳がオーバーヒートしてやる気が枯渇します。今日私が語ったように、「失敗の責任を相手に負わせる(ケツを拭かせる)」ことは、冷たさではなく、相手への信頼と教育です。自分が動く範囲を最小限に絞ることで、少しずつ「心の余白」を取り戻していきましょう。
「雪だるま作ろう」という、最高に無駄で尊い時間
一日の終わり、家の中に響く「アナと雪の女王」の歌声。 「雪だるま作ろう、ドアを開けて」 その無邪気な歌声に耳を傾けていると、ビジネスの合理性や、外注費の交渉なんてことは、本当に遠い世界の出来事のように思えます。
キャリアを築き、責任ある立場にいれば、やる気が枯れる日も、自分の才能を疑う日もあるでしょう。でも、図書館で絵本を選んだり、子供と一緒に歌を口ずさんだりする時間は、AIにも社長という肩書きにも代替できない、あなただけの「生身の人生」です。
明日は月曜日。打ち合わせの現場では、また追加の予算交渉や手間のかかる調整が待っているかもしれません。 でも、やる気がなくても大丈夫。あなたはすでに、それらをこなす力を持っています。
皆さんの明日が、仕事の成果と同じくらい、自分の「不完全さ」を愛せる一日になりますように。
それでは、また明日!
