昨日は、身内によるカードの不正利用という、信じていた足元が崩れるような重い出来事をお話ししました。やり場のない怒りや悲しみを抱えながらも、娘とのドライブで「燃料の違い」を教える時間は、バラバラになりそうな心を繋ぎ止める大切なアンカー(錨)でしたね。

しかし、一晩明けて全力で取り組んだイベントの後、私たちは新たな「自分への攻撃」を始めてしまうことがあります。 「一生懸命やったはずなのに、ミスばかりが目についてしまう」 「周りは褒めてくれるけれど、自分だけは納得がいかない……」

今日は、「お花見コンサート」という大舞台を完遂した直後の自己嫌悪と、それを一瞬で溶かした子供たちの無邪気な一言から、パンパンになった自尊心を優しくケアする知恵を共有します。


「下手くそ」な自分と、お尻の美味しさ(?)を巡る議論

今日という日は、まさに「出し切った」一日でした。 朝から楽器を担いで練習場へ。春の陽気の中、二つの会場をハシゴするハードな「お花見コンサート」のダブルヘッダー。指揮を振り、音を重ね、精一杯のパフォーマンスを届けたつもりでした。

けれど、楽器をケースに仕舞った瞬間に湧き上がってきたのは、爽快感ではなく、チリチリとした後悔でした。 「今日の演奏は、本当に下手くそだったなぁ……」 完璧を求めるリーダーとしての私が、自分自身に「不合格」を突きつけていたのです。

そんな重い足取りで向かった、家族での夕食。 お寿司や唐揚げが並ぶ賑やかなテーブルで、私の自己評価なんてどこ吹く風、子供たちは大はしゃぎです。

「パパ、この唐揚げめちゃくちゃ美味しいよ!」

上の子のその一言に、私の心に刺さっていた「下手くそ」というトゲが、少しだけ緩みました。さらに追い打ちをかけるように、下の子が繰り出した究極のクエスチョン。 「パパ、どっちのお尻が美味しそうだと思う?」

ビジネスの世界では、地元のスーパーが大手資本に買収されるというニュースが飛び込み、「名前は残っても中身が変わる(ネームバリューの活用)」といったシビアな議論がなされていました。でも、今の私に必要なのは、そんな高度な経営分析ではなく、子供たちの「お尻」を巡る無邪気な議論に、全力で乗っかることだったのです。


「自分に厳しすぎる」モードを解除する3つの知恵

大きな役割を終えた後、反省の泥沼にハマりそうな時に試してほしい考え方です。

  1. 「親友テスト」で自分を甘やかす もし、あなたの親友が今日のコンサートであなたと同じ演奏をして「自分は下手くそだ」と落ち込んでいたら、あなたは何と声をかけますか? きっと「ダブルヘッダーをやり遂げただけで凄いよ!」と励ますはずです。自分自身に対しても、親友に向けるのと同じ優しさを向けてみてください。
  2. 「受け手」の評価を正解とする 自分自身の技術的なミスは、実は聴衆(受け手)にはほとんど伝わっていないことが多いものです。子供たちが「パパの唐揚げ(今日という日)は最高!」と言ってくれたなら、それがその日の「正解」です。**「自己評価」よりも「他者の笑顔」**を、その日の成績表にしましょう。
  3. 「ネームバリュー」の精神で自分を肯定する 地元スーパーの買収ニュースが教えてくれたのは、「名前(存在)そのものに価値がある」という事実です。たとえ中身(今日のパフォーマンス)が自分の中で納得いかなくても、「パパ」「リーダー」というあなたのブランドは揺るぎません。看板さえ守り抜けば、中身は明日からまた磨き直せばいいのです。

明日は、機材を運び「土台」を整える朝

「パパと一緒にコインランドリーに行ったよね」と、些細な思い出を大切に覚えている娘たち。彼女たちにとって、私の演奏が上手かったかどうかは、実は二の次なのかもしれません。

さて、明日は再び「現実」の現場へ。4月のイベントに向けて、倉庫の重い機材をテトリスのように整理する、肉体派の一日が待っています。 今日、子供たちの「唐揚げ最高!」でチャージしたエネルギーを、今度は重い椅子やホワイトボードを運ぶ力に変えていこうと思います。

皆さんの明日が、自分の不完全さを許しつつ、目の前にある「美味しい時間」を心から味わえる一日になりますように。

それでは、また明日!