【FIREへの葛藤】やりたい事と「広がる事業」のジレンマ。理想の自由を手に入れるための“引き算”の思考法。
昨日は、組織の質を守るための「公平な線引き」と、仲間の挑戦を支えるマインドについてお話ししました。ルールを整え、仕組みを作ることは、リーダーにとって不可欠な仕事です。
しかし、仕組みがうまく回り、事業が軌道に乗れば乗るほど、ある「贅沢な悩み」が頭をもたげてきます。 「成功すればするほど、自分の自由が遠のいていないか?」
今日は、大規模な現場を指揮しながら「45歳での早期リタイア(FIRE)」を夢見る私の葛藤から、「拡大の誘惑」と「理想の自由」を両立させるための知恵を共有します。
「社長病」との戦い。充実感の裏に隠れた、見えないブレーキ。
今日の私は、大規模な舗装現場のど真ん中にいました。 1000平米を超える広大な敷地。合材の手配、人員の配置、ミリ単位の測量……。リーダーとしてすべての糸を操り、現場が完成に近づく瞬間には、他では味わえない強烈な達成感があります。
しかし、その高揚感のすぐ隣で、私の心は揺れていました。 「45歳でFIREしたい」と願い、本当はもっと身軽に、自分らしく「小さく」活動したいはずなのに、目の前のチャンスを拾い続けるうちに、事業の規模はどんどん大きくなっていく。
「今やりたいのは、もっとちっちゃくなることなのに、どんどん規模が大きくなっていく。これがやばいな。」
そんな内省にふけっていた時、追い打ちをかけるように一本の連絡が入りました。下の娘が中耳炎で耳の痛みを訴えているという知らせです。
私はすぐに現場の段取りを切り上げ、予定より早く帰宅しました。「パパ、秋穂のこと閉じ込めたくせに!(笑)」とお風呂場での失敗を蒸し返されながらも、一緒にアニメを見て大喜びする娘の笑顔。
充実している、幸せだ、と感じる一方で、心には「まだ何かを成し遂げていない」という渇きのような感覚も残っている。この「現状への感謝」と「理想への焦燥」の板挟みこそ、現代を生きる多くのビジネスパーソンが抱えるリアルな葛藤ではないでしょうか。
「拡大の罠」から抜け出し、本当の自由を掴むための3つの「引き算」
キャリアを積み上げている私たちが、自分の時間を守るために明日から意識したいポイントです。
「成功」の定義をアップデートする かつての成功が「拡大・成長」だったとしても、今のあなたの理想が「自由・余白」なら、定義を書き換える必要があります。「NOと言う勇気を持つこと」も立派な成果。事業を大きくすることよりも、「自分の不在でも回る仕組み」をどれだけ小さく保てるかに情熱を注いでみましょう。
「マイクロFIRE」を日常に取り入れる 完全なリタイアは先の話でも、今日のように「娘の看病のために早退する」という選択は、1日単位のFIREと言えます。経済的な自立だけでなく、自分の意志で時間を再配分できる瞬間を日常に増やしていくことが、将来の不安を和らげる鍵になります。
「成し遂げていない感」をポジティブに無視する 「もっとできるはず」という野心は成長のガソリンですが、今の幸せを食いつぶす毒にもなります。未完成の自分を許し、「今のこの充実感こそが、すでに目的地の一部である」と自分に言い聞かせる時間を持つことが、心のバランスを整えます。
「パパ、パウパト見る時間めちゃくちゃあるわ!」
帰宅した私を迎えた娘の、あの嬉しそうな「やった!」という声。 大規模な現場を完遂させた瞬間の誇らしさも格別ですが、この小さな歓声こそが、私が本当に守りたかった「成果」なのかもしれません。
現場の仕事も、音楽団体のリーダーシップも、全力で取り組むからこそ面白い。 でも、その面白さに自分自身を飲み込ませない。
明日は某所での舗装工事に向けて、数十トンの合材を手配するというまた別のタスクが控えています。音楽の方でも、新しいセットリストを仲間に共有しなければなりません。
忙しさは続きますが、心のどこかに「いつでもここから降りられる」という身軽さを忍ばせて、明日も現場の指揮を執ろうと思います。
皆さんの明日が、野心と余白、どちらも大切にできる一日になりますように。
それでは、また明日!
